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[ミニコラム] もしあなたが高校1年生だったら

グラぽを読んで下さる人のなかにはまだ学校に通ってらっしゃる方もいれば、70歳80歳と私にとっても大先輩にあたるような方もいて、バラエティに富んだかたがたが読んで下さっていると思っています。

今が何歳でもいいです。高校1年生の4月に今のあなたの中身だけ転生した。そう思ってください。

高校1年生の選択

あなたは、この高校1年生の4月に「将来こうなりたい!」という夢を持ちました。その夢を叶えるためには、どうやら難関大学に合格する必要があります。

入試科目は3科目。(難関大学は共通テスト(旧:センター試験)を採用していないものとします)

方法は2種類。さてあなたはどうしますか?

  1. 入試科目3科目に特化して入試対策を行う
  2. 数学は受験科目に入っていないが、夢を叶えるためには必要。受験科目に限らず地力をあげるために幅広く学んでいく(共通テスト(センター試験)も受けられるしね!)

入試科目3科目に特化する

いわゆる難関大学を受験するための「受験校」というところでは速ければ高2、遅くても高3になると志望大学の種別ごとにクラスが分けられ、入試科目に特化した講義が行われたりします。

特化する理由は、「効率が良いから」です。仕事を行うときに気をつけなければならない制約を表す言葉として「QCD」というものがあります。

QCD
QCD

仕事はこの3つのバランスを取ることが必要になると言われています。

スコープ・品質(Quality)と呼ばれるものは、何をやるのか(範囲)とそのクオリティ(深さ)を掛け合わせたものだと思ってください。範囲を狭めれば当然コントロールをしやすいものになります。

逆にQを広げると、当然ながら時間(Delivery)も増えてしまいます。自然とそれに関わるコスト=お金(Cost)も増えてしまいます。予備校の受講科目数や参考書だって、科目数が増えれば増えるほどたくさん必要になりますものね。

高校3年間という限られた時間(Delivery)のなかで、無限に投入することができないお金(Cost)と、3角形の2辺が決められてしまうならば、範囲か、クオリティのどちらか、あるいは両方を下げるしかないでしょう。

そういう道を選ぶ人も多くいます。

受験科目に限らず地力をあげるために幅広く学んでいく

受験科目に限らず、高校生に期待される学力をまんべんなくつけていくという方法は、先ほどのQCDの考え方で言えば、範囲とクオリティ(Q)が倍に広がってしまいます

3角形を成り立たせる必要があります。コスト(C)は家庭の事情も絡みますが、あまり増やせないとすると、バランスを取るには時間(D)で解決するしかありません。

ただ、普通の高校生であれば時間を無限にかけるわけにもいきません。

方法は2つ。

  1. 範囲が広がった分、クオリティを下げる
  2. 時間やコストがかけられない分、学習方法を工夫する

クオリティを下げてしまうと、難関大学に合格できなくなってしまう可能性があります。

なんらかの工夫といっても、限度はあります。工夫で上げられる効率なんて、どんなに頑張っても50%がいいところ。

受験に関係ないところを含めて、すべての科目に地力をつけていこうという方法は、いばらの道なのです。

この道を選んでいこうという人は、そう多くはありません。

ムダな知識なんてない

ただ、中学高校で学ばなければならないことというのは、本当に社会で役立つことばかりなのです。国語は論文を書くときに役立ちます。地理や歴史は、様々な人と出会うようになる大学生以降、相手を理解するために役立ちます。数学は世の中になにが起こっているのか理解するのに役立ちます。たとえばCOVID-19の被害状況もグラフを読めれば見方が変わってくるはずです。化学や物理はものの成り立ちや仕組みを理解するのに役に立ちます。

ムダな知識なんて、ないのです。

中学や高校で学べることを大事にしましょう。

どちらを選ぶのかはあなた次第

夢を叶えるために、どちらを選ぶのか。

これに正解はありません。効率を重視して、入試科目3科目に特化するも良し。人一倍の努力が必要なことを承知の上で地力を上げていくも良し。

成功の確率を考えたら前者のほうが上かもしれません。なにせ後者は人一倍の努力が必要で、こなしきれずに失敗する可能性も高いのですから。

そう考えて前者を取る人が多いのは自然なことです。

サッカーで考えてみよう

では、サッカーで考えてみましょう。

Jリーグに限らず、相手の良さを消す、相手のサッカーに特化したプレーを選択するチームというのは少なくありません。

サッカーでもQCDのバランスを取ることが必要です。

サッカーでも契約期間内(D)に、限られた選手層・監督の質(C)の範囲で、プレーの幅とクオリティ(Q)を満たしながら、目的=勝利に突き進んでいく必要があります。

今のグランパスはトップレベルとは言えませんが、そこそこの選手層を持っています。シーズンは今半ば。

あなたなら、どういうサッカーを指向しますか?

  1. 難易度が高いけれど、地力をあげようとする方法
  2. 相手のやり方に特化して、効率良く勝ち点をあげていく方法

ここ数年のグランパスは前者を志していますが、難易度の高さになかなか結果が伴っていません。

風間八宏さんは、止める蹴る、運ぶ外す、という基本技術を底上げして「プレークオリティ」を上げようという試みをしましたが、戦術的柔軟性も低く、結果に繋がりませんでした。

マッシモ・フィッカデンティさんは今現在、守備という局面を整備することで戦術的柔軟性を広げることに着手しました。

ですが、2020年9月21日現在フロンターレやセレッソには後塵を拝しています。残念ながら地力を上げていこうという方法はいばらの道。

わたしたちはあくまで外部の人間ですが、クラブのためにどんなことができるのか、クラブがどうなっていったらいいのか、そういうことについて考えて発信していきたいと思います。

このいばらの道を、グランパスは登りはじめたばかりなのですから。

とり赤 on Twitter: "… "

画像引用元:車田正美氏「男坂」集英社『週刊少年ジャンプ』1985年第12号

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About The Author

グラぽ編集長
大手コンピューターメーカーの人事部で人財育成に携わり、スピンアウト後は動態解析などの測定技術系やWebサイト構築などを主として担当する。またかつての縁で通信会社やWebメディアなどで講師として登壇することもあり。
名古屋グランパスとはJリーグ開幕前のナビスコカップからの縁。サッカーは地元市民リーグ、フットサルは地元チームで25年ほどプレーをしている。

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