金崎夢生 敵を切り裂き 金崎夢生 ゴールを奪え! このチャントが2020年に歌えることを嬉しく思います。
山﨑凌吾の怪我がフィッカデンティ監督によって言及されました。
https://inside.nagoya-grampus.jp/inside/detail/index.php?sid=1711&cid=105
ー前節の鳥栖戦で負傷交代した山﨑凌吾選手の状態はいかがでしょうか?
捻ったことにより、膝の内側靭帯を痛めている状態です。復帰に向けてという面では、彼が痛みを絶えられるようになったらということが目安になると思います。1カ月掛かるものではないと思いますけど、彼が痛みに対してどのような感覚を持っているのか。彼次第になる部分もあると思います。こういったケガは、選手によってすごく早く戻ってくることもありますし、痛みに強くない選手は時間が掛かることもあります。そういった面で彼次第だと思います。どちらにしても早い復帰を願っています。
どうやら復帰できてリーグ戦最後の2試合くらいというところでしょうか。
ガブリエル・シャビエルの負傷もまだ本調子と言えるものではなく、センターフォワードと言える選手は金崎夢生ひとりということになります。
休ませてあげたいこともあると思いますが、山﨑凌吾が戻るまで、金崎夢生にACL圏争いの重圧がのしかかります。
そんなときだからこそ、応援したい。だから金崎夢生選手への応援メッセージを綴ります。
金崎夢生という選手
金崎夢生選手は2010年に名古屋グランパスに移籍。その年にグランパスに優勝をもたらしてくれました。その頃の夢生といえば右ウィングを主戦場としていました。
ディフェンダーからタックルを受けてもボールを失わずに、運び続けることができました。サイドラインで何度でも勝負をしかけ続けました。DFはボールを切るプレーでアタックから逃れることも多く、口の悪い人は彼を「コーナーキックゲッター」なんて呼んでいたりしました。
しかしサイドを主戦場として闘う選手ですがスピードがあるタイプではありません。友人でもある永井謙佑のようなスピードでぶっちぎるようなプレーはできません。
身長も180cmと、小さくはないのですが、大型化の進む現代のセンターバック相手としては大きくもありません。
そのなかで彼の強みと言えば、フットサル仕込みの「狭いスペースのなかでのプレー」です。相手のバランスを見切り、ボールを巧みに操ることで、キレで相手を置き去りにすることができます。
そして球際も抜群に強い。
サガン鳥栖時代のゴール(1分16秒くらいから)ですが、ラフなボールを収めて、ディフェンダーをキレだけでかわし、ゴールをゲットします。これこそが金崎夢生、というようなプレーだと思っています。
名古屋グランパスではゴールから遠いところでプレーを始めることが多いため、鹿島アントラーズの時代よりゴールを獲ることだけに集中できる環境ではありません。実は本人も歯がゆい思いをしているのではないのかと心配していたりします。
それでもいまの名古屋グランパスの大黒柱と言えるのが金崎夢生。その金崎夢生へのメッセージをお二人からいただきました。
NeilSさん @NeilsXeno のメッセージ
毎試合、最前線において各クラブの手練のCB陣の強烈なマークを受けながらも、鬼気迫るような闘志を溢れんばかりに全身で表現し、グランパスを牽引している夢生選手。
味方のサポートが少ない状況で、ファウルすれすれのチャージを受けながらも敵を背負い、陣地回復のための数秒を文字通り身を削りながら稼ぐ姿は、まさに鬼神のようです。
そうやってピッチ上で見せる彼の表情はいつも頼もしくも厳しいものですが、私が夢生の顔をみると思い出す表情は、2010年の優勝直後の「やべっちFC」生出演時のほろ酔いでの幸せそうな笑顔です。酔いで真っ赤になった顔で(司会役の巻佑樹にノセられるままに)「俺のプルプルした唇は北川景子だ」と豪語するシーンは、悲願を成し遂げた後の多幸感を増幅してくれた思い出として残っています。
当時一緒に出演していた選手は闘莉王も玉田も楢崎も隼磨も、皆去りました。鳥栖からのレンタル中という身ではありますが、彼は今のグランパスにおいて唯一、10年前の優勝を知る選手です。数少ない「闘莉王とケンカできる若手」だった彼は、いまや当時の闘莉王よりも年上になり、迸る熱さをチームメイトやサポーターに伝播させられるような頼もしさを身につけたように思えます。
10年前の戴冠のとき、夢生は怪我のためピッチで喜びを味わえませんでした。来年も一緒に闘えるかどうかはわからないからこそ、ピッチ上の最前線で闘志を表現しチームを助け続ける夢生と、1つでも多くの勝利を、そして願わくば天皇杯での最高級の喜びを、分かち合いたいと思っています。そこでもう一度夢生の幸せにあふれた笑顔を見ることが、今一番の楽しみとなっています。
やるせない鯱さん @yarusenaisyachi のメッセージ
私が金崎夢生を知ったのは、彼が大分トリニータに所属していた頃だろう。技巧派でドリブルもシュートも上手い選手という印象だった。
その後名古屋に移籍し、自分本位なプレーを闘莉王に怒られながらも、サイドを切り裂くドリブラーとして優勝に貢献してくれた事を覚えている。
国内外のいくつかのクラブ(長期レンタル移籍)を経て、彼は再び名古屋に帰ってきた。
しかし、現在のプレースタイルは以前所属していた時とは違っていた。
サイドではなく中央で、味方のために汗をかき、体を張る、泥臭いプレーも厭わない。
正直なところ、私は以前のテクニカルなプレースタイルよりも現在の泥臭いプレースタイルの方が好きである。守っては常に相手ディフェンスラインを全力で追い回し、攻めては1人でボールを収めて味方に繋げ、隙などあろうものなら自ら貪欲にゴールを狙う。そんな今の彼のプレーを見ていると心が熱く燃え滾る。
かつて個人プレーに走りがちだった若者は、ベテランとして円熟期を迎えた今では最前線からの献身的なプレーで味方を牽引する王へと成長した。
山﨑が負傷したことによって、彼にかかる負担と責任そして期待は増加する。
それでも彼は熱いプレーでピッチの選手のみならず、我々までも鼓舞してくれるだろう。
頑張れ!俺たちのKing Mu!
ふるえるぞハート!燃えつきるほどヒート!!
僕らが夢生に心を揺さぶれるのは、その全力で闘う姿勢と、熱いハートがあるからではないでしょうか。
熱い気持ちはときにトラブルになることもありました。
2010年8月、川崎フロンターレ戦で4失点で負けたあとに、ロッカールームで闘莉王と乱闘寸前まで行ったことがありました。鹿島アントラーズ時代の2016年には、交代を命じた石井正忠監督の手を振り払い、ベンチにふんぞり返るという考えられない行動に出た。さらに怒りの収まらない金崎は、再び立ち上がって石井監督に詰め寄る。慌てて制止したスタッフに、両腕を羽交い絞めにされる騒ぎとなったということもありました。ただ、これもすべて熱いハートを抑えきれなかったからだと思うのです。
ただ、今年の夢生はちょっと違う気がしています。
2020年10月の鹿島アントラーズ戦でも見られたように、対戦相手に対して100%のファイトをしかけることは変わっていません。
前述の通りゴールをゲットすることに集中できる環境ではなく、チームのために身体を張り続けることを強いられています。そのなかでも文句の1つも言わずに、試合に100%集中しています。
少しオトナになった夢生の、その戦いを、是非みんなで後押ししましょう。