みなさんミッドウィークをいかがお過ごしでしょうか?中2日が続いたり、タイトルを争う重要な試合が続いた怒涛の1か月が終わって久々の代表による試合が無い週、中12日なんていつぶりでしょうかね?
どうも、中2日が続いてたときは”もう試合かよ・・・”ってボヤいてたので、中12日も開くと”試合まだ~?”となってしまった、完全にブラック企業名古屋グランパスに飼いならされてしまったグラサポ名鑑のNo.12(笑)のシンゴビッチです。
さて本日は先日激戦の最中でリリースがありました、名古屋市と名古屋グランパスの包括連携協定についてのお話です。
プロスポーツチーム初 名古屋市と「包括連携協定」締結のお知らせ|ニュース|名古屋グランパス公式サイト
名古屋市の包括連携協定といえば、市長の河村たかしさんの金メダル噛みつき事件のせいで締結式が中止になった話題があり、いきなり悪いイメージがついてしまった方も多いかもれませんが、今回はその包括連携協定について少しだけ解説させていただきます。
包括連携協定とはなにか?そして名古屋市と名古屋グランパスが包括連携協定を結ぶメリットと課題は何かについて説明します。
包括連携協定とは?
包括連携協定についての解説は名古屋市のHPに載っております。
はい私の仕事はこれで終わり!ってわけには流石に行きませんよねorz。この内容に書いてあることを解りやすく解説します。
一言で言うと、”官と民が持つ課題をお互いに手を取り合って解決していきましょう!”という内容になります。
例えば、名古屋グランパスのスポンサーをされています、デンソーとアイシンは刈谷市と岡崎市とそれぞれ包括連携協定を結んでおります。
VR-CARの観光PRへの活用と、 スマートフォンアプリを用いた行政情報の配信で地域に貢献 | ニュース | DENSO – 株式会社デンソー / Crafting the Core /
トヨタグループであるデンソーとアイシンは会社の生き残りのため、これからの社会の変化に対応した自動車のIT化※1という重大な課題を抱えています。一方の刈谷市は市の魅力発信、岡崎市は地域交通手段の欠乏というそれぞれの課題を抱えていました。
※1 自動車業界では”CASE”(Connected(コネクティッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化)の略)と言われていますが、ここは皆様に解りやすい言葉をつかわせていただいてます。
この両市の課題に対して、デンソーとアイシンがIT・IoTを駆使したアプリやツールを提供する。刈谷市と岡崎市は実証実験の場として自分たちの町を提供する。このようなお互いにとってwin-winの関係で進んでいくというのが包括連携協定になります。
刈谷市のイベント等の最新情報や、警報注意報などの情報がアプリのみならず、
プッシュ通知にも通知される。
アイシンが開発した乗合タクシーアプリ、チョイソコ専用タクシー。アプリで複数の予約者を照合し、全ての予約者を最も効率の良いルートで運ぶ。
グランパスと名古屋市の包括連携協定
では先日アナウンスされたグランパスと名古屋市の包括連携協定とは何を連携して、実際に何をするかを説明します。
プロスポーツチーム初 名古屋市と「包括連携協定」締結のお知らせ|ニュース|名古屋グランパス公式サイト
プレスリリースにはこんな事が書いてありますが、例えば。市の健康促進の推進として、グランパスがサッカー教室を開いたりしたり、名古屋市博物館でグランパス展をやったり・・・なんてことが考えられます。
早速締結式の10月29日に名古屋のテレビ塔がライトアップされました。これも町を盛り上げる活動の一環ですね。
中部電力ミライタワーが「グランパスカラー」の赤・黄・オレンジで点灯 名古屋市(メ〜テレ(名古屋テレビ)) – Yahoo!ニュース
包括連携協定を記念してグランパスパスカラーにライトアップされる中部電力 MIRAI TOWER (中部電力ミライタワーが「グランパスカラー」の赤・黄・オレンジで点灯 名古屋市 より引用)
しかしこのような活動はこれまでもグランパスは名古屋市と連携して行っておりました。ではこの包括連携協定を結んだことで、何が変わったのでしょうか?
包括連携協定はグランパスが市に認めた証
ここでもう一度、名古屋市の包括連携協定のHPを見てみましょう。
このページの”包括連携協定の考え方”の箇所を見てみましょう。
ここで注目してほしいのは赤線の箇所です。まず2-(3)の所を注目してほしいのですが、名古屋市が「連携の柱」として位置づけることのできる連携事業があることと書いてあります。
すなわちこれは名古屋市が認めた事業である必要があります。ここで名古屋市のHPに記載されている包括連携協定を結んだ団体を見てみましょう。
団体 | 協定締結日 |
株式会社ファミリーマート | 平成21年12月14日 |
イオン株式会社 | 平成26年10月17日 |
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン | 平成28年9月8日 |
佐川急便株式会社 | 平成29年8月3日 |
第一生命保険株式会社 | 平成30年2月16日 |
東京海上日動火災保険株式会社 | 令和元年6月10日 |
愛知県弁護士会 | 令和2年3月24日 |
明治安田生命保険相互会社 | 令和2年7月31日 |
あいおいニッセイ同和損害保険会社 | 令和3年2月9日 |
学校法人名城大学 | 令和3年6月1日 |
全てが一流、業界トップを走る団体ばかり、と言えるのではないでしょうか?さすがは200万以上の人口を抱える政令指定都市と言えるのではないのでしょうか?ここに我らが名古屋グランパスが入るわけです。素晴らしい事ではないでしょうか?グランパスが連携の柱になる事業があると認められたわけですから。
そして何か具体的なところで何が変わるのかを注目すると、この赤線を引いた(3)を見てください。ここには”包括連携協定締結後も引き続き、連携事業について協議する場を定期的に設け、複数年度にわたり連携事業を実施すること”と書いてあります。”これは逆に言えば名古屋市が定期的に名古屋グランパスと連携事業において定期的に協議する場を設けてくれるということでは無いでしょうか?
これまでのことは良くわかりませんが、この協定書を見てください。
名古屋市とイオン株式会社との包括連携協定書 名古屋市(以下「甲」という。)とイオン株式会
名古屋グランパスとの協定書がまだHPにアップされてなかったので今回はイオン株式会社のものを拝借しました。こちらの第2条-3に
しっかりと定期的に協議を行わなければならないと記載されています。協定書に書かれているということは法的拘束力が発生します。すなわち、ポジティブに考えると包括連携協定を結んだ名古屋グランパスと名古屋市の定期的な協議、より密な連携は約束されたものです。
包括連携協定書の課題と解決に向けて
さて、ここまで包括連携協定の良い所をたくさん書きましたが良い所ばかりかというと実はそうではありません。実は課題も多いと言われています。
特によく言われるのが、実は企業側が収益を挙げられないということです。開発を行う企業や研究を行う大学などは、本来なら許可が必要な大規模な実証実験を包括連携協定を結ぶことでスムーズに実施できるというメリットはありますが、その予算は全て、もしくは大半を企業や大学側が負担するケースが多いと聞きます。
名古屋グランパス側からすれば、包括連携協定を結んだ団体という名誉と宣伝効果という利益をすでに得ていますが、やはり最終的にグランパスにとってこの活動で利益を生み出す仕組みを作らなければいけません。
名古屋グランパスが名古屋市で課題解決すること、私はこれを豊田スタジアムにおける観客増だと推測しました。私はこのタイミングで名古屋市と包括連携協定を結んだのは、パロマ瑞穂スタジアムが改修工事に入った今年から、豊田スタジアム1本になったことにより、名古屋市民がスタジアムへの足が遠のくことを懸念して、より名古屋市へのスムーズな露出を期待して包括連携協定の締結を強く進めたのではないでしょうか?
となると私を含めた名古屋市民の忠勇なるグランパスファミリーの皆さんはやることは解りますね?
今まで以上に積極的にスタジアムに足を運びましょう。ハッキリ言って豊田スタジアム、遠いです。自分は上前津に住んでて豊スタまで電車一本で行けるのに”遠いよぉー”と思ってしまいます(まぁ瑞穂も電車1本だったし・・・)。しかし、グランパスが地域により愛され、世界一のクラブになるためには多少のことはガマンしましょう。新しい瑞穂が出来るまでの4年強の辛抱です。頑張りましょう!
ですので、名古屋グランパスさん。確実にスタジアムに行きたいので、来年はシーズンチケット売ってくれませんかorz? ※2
※2 私は今年シーチケメンバーでしたが、2回ほど完全にチケットの発売日をド忘れしてゴール裏のチケットを買えなかった試合がありました。忘れんぼさんに愛の手を!(切実)