はじめに
12月12日のプリンスリーグ東海プレーオフをもって、2021シーズンの名古屋グランパスU-18の全日程が終了しました。
クラブ公式で試合ごとの結果や大会の結果を発信していますが、シーズン全体の結果報告という形で今回の記事を寄稿させて頂きます。
参加大会
- 高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグWEST
- 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
- 2021Jユースリーグ(U-17)
- 高円宮杯JFAU-18サッカーリーグ愛知県1部リーグ(Bチーム)
- 高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ2021プリンスリーグ東海 プレーオフ
- 2021Jエリートリーグ ※U-18の活動ではない
実施されなかった大会
2019年に名古屋が制したJユースカップJリーグユース選手権大会は2019年大会を最後に幕を閉じました。(2020年大会はCOVID-19の蔓延により中止。2021年度より後述のJユースリーグに改組)
プレミアリーグEASTとWESTの覇者が日本一を決定する高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグファイナルはコロナ禍でリーグ戦の日程消化が叶わず、本年度は中止となりました。
Jユースリーグも初年度でありながら、コロナ禍のあおりを受けて一部の試合のみ実施となり、決勝トーナメントの中止が決まりました。
高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグWEST
高校年代最高峰リーグであり、全国20チームを東西に分け10ケースずつのホームアンドアウェイ方式で年間を通して開催される大会です。
コロナ禍で延期となる試合が多く、全日程の消化はなりませんでした。
順位の決定方法は、勝点平均での算出が採用されました。
名古屋U-18は全18試合のうち15試合を消化し、9勝2分4敗で勝点平均1.93。得点31失点22得失点差+9でプレミアリーグWESTで第2位となりました。
優勝した広島ユースは全18試合を消化し12勝3分3敗で勝点平均2.16。得点34失点16得失点差+18であったため、仮に名古屋U-18が3連勝した場合でも勝点平均2.11であるため、文句なしの広島の優勝です。
残留争いをしていた磐田U-18から勝点を取りこぼしたり、2-0リードから試合終盤に立て続けに失点して逆転負けを喫した神戸U-18戦など、首位浮上のチャンスはありながらもあと一歩届かなかった印象があります。
しかし、主力選手の怪我やトップチームのACL遠征の帯同、それに伴う隔離など苦しい要素がたくさんあるなかで各選手が能力を発揮してつかみ取った2位という成績は誇っていい成績であると思います。
日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会
過去に別記事にて紹介させて頂きました。
日本一のクラブチームを決める高校年代最高峰の大会です。
グループステージで甲府U-18、広島ユース、C大阪U-18と戦い1勝2分で突破。
ノックアウトステージでは川崎U-18、広島ユース、浦和ユース、札幌U-18を下して2年ぶり2回目の優勝を果たしました。
高円宮杯JFAU-18サッカーリーグ愛知県1部リーグ(Bチーム)
控え選手で構成されるBチームは愛知県1部リーグを主戦場として戦います。
この大会もコロナ禍で全日程を消化することができず、勝点平均での順位決定となりました。グランパスBは14試合消化し10勝1分3敗勝点平均2.21。得点32失点15得失点差+17で愛知県1部リーグを優勝しました。
全員がAチームでの活躍を目指していますが、メンバーから外れた選手たちも腐らずにBチームでしっかりと結果を残しています。選手層の厚さも要素ではありますが、全員が真摯にサッカーに向き合っている結果が1部優勝に結び付いたと思います。
また、この結果を受けてプリンスリーグ東海への参入戦でもあるプレーオフへの進出が決定しました。
高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ2021プリンスリーグ東海 プレーオフ
Aチームが活動するプレミアリーグに次ぐ、2つめのカテゴリーであるプリンスリーグ。全国を9地域に分けて行われています。東海は岐阜・静岡・愛知・三重で構成されており、全10チームのうち8チームが静岡県のチームで構成されています。
プレーオフには各県最上位リーグの上位2チームが出場し、トーナメントで昇格チームを決定する。
グランパスBは浜名高校(静岡)、津工業(三重)、岐阜U-18(岐阜)と同組となり、初戦を浜名高校と戦うこととなりました。
詳細は省きますが、浜名高校と岐阜U-18を破ったグランパスBはプリンスリーグ東海への昇格を決定させました。
グランパスBが発足して西三河2部からスタートして7年、ついにプリンスリーグまで登りつめました。4年前にはAチームがプリンスリーグを戦うシーズンもありましたが、Bチームがここまで来てくれました。これは7年間の積み重ねで、卒業していった先輩方の力があってこそだと思います。後輩たちのために毎年カテゴリーを上げてくれてありがとう。
2021Jエリートリーグ
21歳以下の選手を中心とし、若手選手の出場機会の創出、およびトップとアカデミー、地域の連携を深める機会の提供を目的としたリーグ戦。
アカデミーの活動ではないが、名古屋はアカデミー選手と大学へ進学したOB選手の出場機会として設定していました。
こちらもコロナ禍で3試合の消化にとどまり、1勝2敗とプロ中心で臨む相手にプロの壁を突き付けられた結果となりました。ただし、悲観する必要はなく、アカデミーの選手たちが目指すべきレベルと現在のギャップを測る最適な機会であり、この経験を生かして選手として成長してくれることを期待しています。
総括
- プレミアリーグWEST 2位
- クラブユース選手権 優勝
- 愛知県1部 優勝
- プリンスリーグ東海 昇格決定
上記の結果は、本当に素晴らしい結果となりました。
チームの目標はプレミアリーグファイナルでの優勝だったので、満足していないかもしれませんが、高校年代における最強クラスのチームであったことは疑いようのない事実です。
3年生中心のチームですが、下級生の台頭もあり非常にバランスの取れたチームでした。
クラブユース選手権のタイトル獲得し、シャツの星をさらに増やしてくれました。
結果が素晴らしいことを抜きにしても、君たちは誇りです。
3年生へ
卒業おめでとう。画面越しに、スポーツセンターで、躍動する君たちの姿に心を動かされ続けました。
トップ昇格する選手、大学に進学する選手、少し違った道に進む選手、どこにいてもみんなの活躍を期待しているし、応援しています。無理することなく、時にはゆっくり休みながら自分の目指す道を進んでください。
これまで、名古屋U-18の3年生には全員個人チャントがありました。しかし、コロナ禍で歌うことができず、個人チャントを届けることができなかったことが悔しいです。選手たちもきっと楽しみにしていたと思います。
数年後、豊田スタジアムで大声で君たちのチャントを歌える日を心待ちにしています。
最後に
プレミアリーグやクラブユース選手権はほとんど配信で画面越しでの応援でしたが、シーズン終盤は多くの方々の尽力で人数制限の上ではありますが、有観客での開催となりました。医療従事者の方、クラブスタッフの皆さま、サポーターの皆さま、本当にありがとうございました。
2022シーズンはコロナ禍の状況によってどうなるか不透明ではありますが、徐々に元の観戦スタイルに近くなることが想定されます。
無事に全大会が開催され、名古屋U-18がタイトルをつかみ取ることを願っています。
そして、ユースに興味を持った方が会場に足を運んでくださることも願っています。
応援は力になります。ともに戦いましょう。