2015年3月26日付け中スポ/グランパスウォッチャーで、ダニルソンが全体練習に再度復帰したことが報じられています。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/grampus/news/201503/CK2015032602000103.html
ダニルソン選手は2009年にコンサドーレ札幌に加入し、2010年にレンタルで名古屋グランパスにレンタル移籍、2012年より完全移籍ということで、今では優勝を経験した数少ないメンバーの一人で、グランパスの在籍は5年目になります。
実はダニルソン選手は1回、ヤマザキナビスコカップ川崎フロンターレ戦のあと全体練習に復帰しましたが、すぐに怪我をした箇所に痛みを訴えて再度離脱をしていました。軽い肉離れでだいたい2週間から3週間という怪我になりますので、2週間弱経過した現在は、そろそろ練習復帰しても大丈夫な頃とは言えるでしょう。
なぜダニルソンの復帰が急がれるのか
本来であればもう少し休ませたいところなのだと思いますが、復帰をさせることを迷う理由は2つあります。
1つは、大武選手の離脱でセンターバックの層が薄いこと。2つ目は、そもそもベンチにセンターバックの控えは入れることができても1名が限界で、そしてパワープレーをする際というのは基本的に攻撃の選手を入れたいところなので守備の選手を新たに入れることは難しいということです。
そもそも局面打開策がパワープレーしかないというのは残念なことですが、実際名古屋のパワープレーは点が取れています。そうなれば無視はできないでしょう。
ダニルソン選手はFootball Labのプレースタイル分析でもボール奪取力に優れた選手で、総合的な守備力が秀でた選手ではありません。だから中盤の起用は効果的で、パスカットに優れていても根本的なボール奪取力はそれほど高くない田口泰士選手と組ませた場合に効果が高くなります。実際、中盤の守備に対するダニルソン選手への依存度は少し高めになっているのではないでしょうか。
ただ、猟犬的なプレースタイルの選手は、どうしてもボール保持者にあたりにいくことがクセになっているので、2名でつるべの動きを必要とするセンターバックのレギュラーとしては物足りなくなります。
ただ、闘莉王選手を前線に上げた場合には相手の攻撃は主にカウンターになるので枚数が多いわけでもなく、そうなるとダニルソン選手のボール奪取力が生きる、ということになります。
なぜダニルソンを温存したほうが良いのか
ダニルソン選手が必要なことは前述の通りですが、温存したほうが良いという考えもあります。
実はダニルソン選手の筋肉系の怪我は、来日以来、かなりの頻度で発生しています。どうしても瞬発系の動きを繰り返すことになるので致し方無いところがあるのですが、問題は復帰を急いですぐに再離脱ということが何回もあることです。今回も週末のベガルタ仙台戦に急いで間に合わせるより、金曜日の第4節ガンバ大阪戦に向けて調整したほうが良いのではないか、と思われます。
ダニルソン選手の動きは劇薬、とも言える部分もあり、その件についてはまた別途書かせていただきたいと思いますが、ひとまずは初勝利に向けて、はやく復帰できることを祈っています。