SDGsは解るようで解らない!
2020年、名古屋グランパスはSDGs活動に取り組む宣言を実施し、先日これまでグランパスのSDGs活動の具体的な取り組みが公式サイトおよび公式ツイッター上で紹介されていました。
このSDGsといもの、最近になってよく話題に上がりますが実際にどのような活動なのか理解するのが難しい?と思ってる方もいらっしゃるかもしれません。
【電通調査・第4回SDGsに関する生活者調査より抜粋:【ニュースリリース】電通、第4回「SDGsに関する生活者調査」を実施 2021年4月26日
このように認知度は徐々に上がってきておりますが、内容まで含めて知っているという方はまだまだ少ないというのが現状です。
かく言う私も、近日中に社内でSDGsに関する社内研修の講師をするという話がありましたが、自分自身も講師をするほど理解しているわけではない!という事実を突きつけられ、今思いっきり焦ってる所で、最近はかなりSDGsに関する勉強を強いられていましたorz。
また、SDGsと言われても、私たちに何ができるの?と言われて具体的な回答が出来る人もまだ多くありません。
【電通調査・第4回SDGsに関する生活者調査より抜粋:【ニュースリリース】電通、第4回「SDGsに関する生活者調査」を実施 2021年4月26日
後述させていただきますが、SDGs活動の意義を考えた時に、40代以降のいわゆる”サポーター盛りの年代”の方がSDGs活動に関してハードルが高いと感じているのは、SDGs活動を推進するグランパスとグランパスファミリーとしては無視できない問題と考えます。
そこで、今回は名古屋グランパスのSDGs活動取り組みをいくつか例にしながら、SDGsとは何か?SDGsの取り組みを行う理由について説明します。
SDGsは何をする活動なの?
SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称のことです。これを見ただけで意味が解るあなたは天才です。おそらくこの記事を読む必要はないでしょうw。
簡単に言うなら”人類が今後生き残り、子孫たちが末永く発展するために、残しておくべき環境、資源、技術を確保しましょう”ということです。具体的な17の達成すべき目標が設定されています
(日本ユニセフ協会HPより引用:SDGsってなんだろう? | SDGsクラブ)
名古屋グランパスのSDGs活動はこれに基づいて行われています。
名古屋グランパスSDGsアクション活動のご紹介|ニュース|名古屋グランパス公式サイト
例えば 先月9/24にリリースされた
豊田市×ポッカサッポロ×名古屋グランパス 三者共働 食育講演事業 キックオフ!
はSDGsの17の目標の中の3番目の項目、【すべての人に健康と福祉を】という活動です。
SDGsとは具体的行動と目標を伴う活動である。
SDGs活動が、今まで名古屋グランパスが行ってきた地域貢献活動と大きく異なる点としては、SDGsには具体的な行動と目標が設定してあるところになります。
まず大きな点としては、ほぼすべての項目において2030年までに達成しなければ行けない点で、”なるべく頑張ろう”ではなくて期限が明確に定められている活動です。
2030年というと、それほど先の話ではありません。今が2021年なので残り9年、9年と言えば2012年でグランパスで言うとまだピクシーが監督をしてた時代でグランパスファミリーにとってはそう昔の話ではないと思います。(闘莉王大作戦や、0-5で負けた20周年記念試合が記憶に強く残っている方もいるはずorz)
さらに2030年という期限だけでなく、項目によっては達成すべき目標値も具体的な数値であらわされていることものもあります。たとえば先ほど挙げた【すべての人に健康と福祉を】というのは下記のような目標値が設定されています。
ユニセフ 3.すべての人に健康と福祉を より抜粋
またこの活動は発展途上国向けではなく、先進国においても大きな努力を要する活動であり、このような目標値も設定されています。
ユニセフ 3.すべての人に健康と福祉を より抜粋
名古屋グランパスのホームタウンである愛知県は昨今はワースト1を返上することも多いですが、まだまだ交通事故の数が多い地域です。少しでもグランパスファミリーが安全運転をすることにより、交通事故を減らしていくことでSDGs活動への貢献になりますので、グランパスファミリーの皆様はスタジアムに行く際はくれぐれも安全運転でお願いします!(GR YARISに乗っててもくれぐれも暴走は禁物です)
グランパスがSDGs活動をやる意義
これまで、”愛されたいクラブ宣言”を実施したりして名古屋グランパスは地域貢献活動を積極的に行ってきました。SDGsはこれの延長線上の活動と思われがちですが、私は似て非なる活動と思っています。
それは今までの地域貢献活動は”今のグランパスのイメージアップ”が目的であることに対し、SDGsは”未来のグランパスのため”の活動になっているからです。
その証として、子どもたちをターゲットにした活動が多いことが挙げられます。例えばこちら。
「名古屋グランパス ヨロコビプロジェクト」 〜名古屋市立桜丘中学校をアカデミーコーチが訪問〜|ニュース|名古屋グランパス公式サイト
この活動はSDGs活動の17の目標の4番目”質の高い教育をみんなに”のターゲット7
ユニセフ 4.質の高い教育をみんなに | SDGsクラブ より抜粋
これを意識した活動と思われます。
確かにこの活動もグランパスの地域に対するイメージアップにはなりますが、この活動の本質は”未来永劫、名古屋グランパスが活動できる【町】を維持し続ける”ことです。
名古屋グランパスの小西社長は名古屋グランパスの目標として”町いちばんのクラブ”を目指すと日々言ってますが、肝心のいちばんを目指すべき”町”が無くなってしまってはグランパスの目標も活動も成り立ちません。
”町いちばんのクラブ”という言葉には地域に根差した愛されるクラブになると意味がこめられており、このSDGs活動に取り組むことで今だけでは無く未来永劫”町いちばんのクラブ”を目指し続ける。そういうクラブからのメッセージが読みとれるのでは無いかと考えています。
グランパスファミリーの中にはお子さんもいて”お子さんをグランパスファミリー”にしたい!という方も多くいらっしゃるでしょう。それができるようにクラブとファミリーが一体となって進めていく。ステキな活動だと思いませんか?(なお、シンゴビッチは30代独身なので、これは想像と妄想で語っておりますorz)
SDGsに見るグランパスの成長
さて、ここまでグランパスのSDGsの活動内容やその意義をなるべく簡潔にわかりやすく説明させていただきましたが、私はこのグランパスのSDGs活動を通じて、名古屋グランパスというクラブが一つのステップをクリアして、新たなステージに突入したと考えています。
これまでの名古屋グランパスは、”愛されたいクラブ宣言”の言葉が示す通り、何とか地域の中の日常としてのグランパスがある生活を作ろうと活動をしてきたように感じます。そしてクラブの地道な地域貢献やスタジアムの集客活動やイベントの実施等で、ある程度の成果が得られ観客動員も増え、確実にホームタウンの浸透してきたと感じています。
そうなってくると次に発生するのが、”地域の顔としての責任”として”地域に貢献し継続する”活動になります。これが出来るようになったということは、名古屋グランパスはもうすでに”地域に対して強い責任を持つ”立場にまで成長できたと言えるのではないでしょうか?
私は2013年、Jリーグが実施した”クラブの愛着度を図る”アンケートでJ1の18クラブ中最下位だったクラブがよくぞここまで来たと感動しております。
参考記事:強いだけじゃない!名古屋グランパス~人気クラブへの道~
そして次の目標として、”町に認知されるクラブ”から”町に貢献できるクラブへ”2013年から今年まで約8年、そしてSDGsの達成期限で2030年まであと8年。名古屋グランパスが”町に貢献できるクラブ”になることは私は可能と考えています。
そのためにはグランパスファミリーの協力も不可欠です。私はグランパスファミリーはクラブに貢献するためには何を考え、どんな行動をすれば貢献できるかを自分のアタマで考えられる素晴らしい人たちだと考えています。
故に、私はこれを一歩踏み出して”地域に貢献できる。未来に町とクラブを残すことに貢献できる”ファミリーに皆さまががなれると確信しています。
まずは自分の出来ることから始めてみましょう。具体的には
”子どものグランパスファミリーにやさしく”
”ごみは正しい場所に廃棄し、再利用できるものは再利用する”
まずはこういったことを心がけることによって、グランパスファミリーは知恵と勇気を兼ねそなえた存在に、そして名古屋グランパスはさらにクラブとして上を目指せるのではないのかと考えています。
みなさまも、名古屋グランパスが子供や孫世代、未来永劫にわたって地域に愛されるクラブになる貢献をしてみませんか?