忍者「どうも忍者です」
記者「どうも記者です」
忍「勝ちましたなー」
記「勝っちゃいましたね。アレレ？と思うところも無きにしも非ずな試合でしたが、順番にかるーく振り返って行きましょう」
忍「まずグランパス、いつメンのうち、ミッチを武田、マルを河面、ヨネを山田陸、森下を内田、永井を貴田に置き換えたスタメンでござった」
記「どういう狙いだったんでしょうか」
忍「代表でいない森下と、ルヴァンはお休みのミッチ以外の3人については、もうわかりやすいくらいに『レギュラー組に組み込んだ時にどういうプレーができるか、存在感を見せられるか』というテストでござるよな」
記「以前のインタビューで『結果を出す選手は短時間でも出すんだ』という意味のことを言っていた長谷川健太監督、なかなかキツイお試しをなさる」
忍「そこで明暗わかれた選手がいたでござる。ただし、先方の選手との巡り合わせとしてでござったが」
記「どういうことでしょうか」
忍「まずグランパスの希望の星こと貴田でござる」
記「今日もまずまずのプレーを見せていたような」
忍「貴田にとっては、対面の住吉と、フォローに入ってくる荒木が強かった、というのが不運でござった」
記「ふむ」
忍「対戦して毎回思うが広島の3バックは本当に『強い』でござる」
記「貴田、けっこうボールロストしていましたよね」
忍「ロストしたと言うよりは『奪われた』と言うべきでござった」
記「なるほど」
忍「ただしそうなったことには理由があったのではないかと」
記「なんでしょうか」
忍「貴田のターンを明らかに狙われていたと思われる」
記「相手を背負ってボールを受けてのターンで相手を剥がしつつ前を向く、のは貴田の得意プレーですよね」
忍「恐らくでござるが、それがもう速攻で相手にスカウティングされていたのでは。プロレベルでは『高確率でこうしてくる』ていうのがバレた上で相手の守備を上回るのは困難でござるから」
記「難しいですねえ」
忍「ただ、それは相手が、貴田を脅威と認識したからこそでもあるわけで」
記「乗り越えて欲しいですねえ」
忍「解説の望月氏も言っていたでござるが、そこで無理にターンせずにシンプルに戻すとかも必要と思われる。要は相手DFを迷わせるというところで」
記「貴田について言えば、ちょっと『アピールしたい』が悪い方向に出ちゃったかもですね。前半での交代も致し方無かったかなと思います」
忍「さて、次に山田陸でござる」
記「アシスト１と実質アシスト１とで、明確に結果を残しましたね」
忍「正直に言えば課題は課題として感じられたでござる。具体的には守備時のポジショニングの、J1のCMF基準での甘さと、寄せの甘さ」
記「手厳しいですねえ」
忍「しかし、それを上回るくらいの良さは魅せてくれたでござるな」
記「遅効時のリズムですよね。山田がいるだけでこんなに『落ち着く』んだなあと」
忍「ただし、それは今年のグランパスにおいてはあくまでも『縦への速さ』がある前提での話となるわけで」
記「落ち着いたボール保持とは、言い換えれば縦への速さはあんま無いと言うことになりますよね」
忍「そこでアシストで一発回答したのは良かったでござるよな。ちゃんと『遠いところ』を見ていること、そしてそこに正確に供給できるキック技術があること、これには長谷川健太監督もﾆｯｺﾘだったのでは」
記「ただ、相手とのかみ合わせについては考える必要はありますよね」
忍「そのとおり。決して貶す意図はないが、今日の広島のCMFはレギュラー組ではなかったので」
記「J1リーグまたは今後のルヴァンノックアウトステージで、山田陸がどれだけやれるかというのは、グランパスの今シーズンをかなり左右しそうな気配です」
忍「ぶっちゃけ言ってしまうと、山田陸と同系統かつ実力的に上回るような選手を今から移籍獲得するには多分、お金がかかり過ぎるので、なんとかフィットしてくれ、というチーム事情はあるのではないかと」
記「そもそも山田が十分な実力者ですからね。それをこの試合で表現してくれたのは本人にとってもチームにとっても非常に大きかったと言えると思われます」
忍「あとは河面でござるな」
記「けっこう露骨に良いところ悪いところが出たような」
忍「ものっすごく単純に言うと、今の丸山から守備力を引いてキック精度を上げた感じで」
記「わかりやすいというかなんというか」
忍「これは山田陸とある意味同系統で、『ハイプレスをかましてきそうなチーム相手に河面と山田陸を入れておけば後ろが安定する』という」
記「元々が、ケガさえなければJ1級、と評されていた選手だけに、今後に期待ですよね」
忍「去年もほぼほぼケガ＆ケガ未満のコンディション不良だったようでござるし、河面がとりあえずコンディション的に安定していたら、いよいよ河面の時代が来るかも、という雰囲気はありましたな」
記「WBにポジションを変えた後でも無難にこなしていましたしね。やっぱり左利きでキック精度の良いDFというのは希少価値高いだけに頑張って欲しいものです」
この試合の良かったところ
- 山田と河面が報われて本当に良かったなと。貴田は次また頑張ろう
- 重廣が元気そうで、これで永井の守備強度が落ちた後でも重廣入れておけば大丈夫ですね
- 和泉は「合わせるシュート」はホント上手いんだよね
- 武田マジ毎回ありがとう
この試合の(´ε｀；)ｳｰﾝ…
- 重廣のトラップ＆シュートが………
- 誰とは言いませんが、数人、まあまあ猛省すべきボールロストをしていた選手がいましたね？
- 失点シーンはちょっと正直お粗末な………
最後に
忍「山田陸、貴田、河面について語っていたらだいぶ文字数を喰ってしまったでござるな」
記「おあとがよろしいようで」
忍「はえーよ」
記「ﾋｨｯ！」
忍「遅攻時に、山田アンカー、インサイドハーフ稲垣・貴田というシステムに可変していたので、山田がなるべく得意な位置＆タスクでやらせてやろうという長谷川健太監督の親心は見えたと思っております」
記「あの人、けっこうそういうとこは気を遣いますよね。マジでアレな無茶ぶりはさせないというか」
忍「そういうことができなければ、これだけ長い年数、監督をやれていなかったでござろうから」
記「それでは、今度こそおあとがよろしいようで」
忍「また次の記事でお会いいたしましょうﾆﾝﾆﾝ」