お題箱で追加の質問いただきました。
前編はこちら
AFC Champions League Eliteの枠拡大が、Jリーグにもたらす影響を考察する
名古屋グランパスに、今回の拡大がどう影響するでしょうか?
ACLEは選手にとって憧れの舞台
サッカー選手の頂点がUEFA Champions Leagueやワールドカップで活躍することであるのは間違いありませんが、そこに至るには段階があります。 Jリーグのなかだけで活躍しているだけでは、比較対象が日本の選手だけになってしまいます。アジアのトップレベルで戦うことで、自分の実力が少なくともアジアと戦える選手であることが証明できるわけです。 これは自分の実力に自信のある選手にとってはまたとない機会なわけで、強いモチベーションの源泉になりそうです。
名古屋グランパスの親会社のメリット
Jクラブの中でグローバル製造業の親会社を持つのは名古屋(トヨタ)と浦和(三菱重工系)くらいですが、トヨタのアジア市場での存在感は群を抜きます。ACLEの東地区はASEANを含み、決勝はサウジアラビア集中開催。これらすべてがトヨタの主要マーケットです。名古屋グランパスがこれまでタイキャンプを行っていたのも、タイがトヨタにとって重要な拠点だったから、ということも思い出してください。 スポンサー価値の観点では、「名古屋がACLEで露出すること」自体がトヨタの広告予算の一部として機能するため、他のJクラブ以上にACLE出場の戦略的意義が大きい構造があります。
チームにとっての財務メリット
https://hochi.news/articles/20260426-OHT1T51015.html?page=1&utm_abtest=A
ACL2025-2026で決勝まで進出した町田ゼルビアは10億円越えの賞金を得ています。 これはクラブの収入の2桁パーセントを動かす金額です。これは大きい。 もちろん10億円をすべてクラブのためだけに使えるわけではなく、選手へも一部還元が必要だと思いますが、それでも戦力や設備を整えるために活用できるものです。 名古屋グランパスの場合、クラブハウスこそ大変立派ですが、若手やU18の選手の寮はあまり評判が良くなかったりして、そういうところに投資する原資になりそうです。
拡大で恩恵が受けられるのは?
今回の拡大で恩恵が受けられるチームはまだ確定的なものはなにもありません。
おそらく現在絶賛検討中です。
現在ACL-E2026-2027の日本のストレートイン出場権を得ているのが
- 鹿島アントラーズ(2025年優勝)
- 柏レイソル(2025年2位)
の2チームが確定しています。
残り1枠がJ1百年構想リーグの優勝チームですが、ここで鹿島アントラーズが優勝するとその枠は2025年3位の京都サンガF.C.が割り当てられる可能性が高いです。 さらにACL2でガンバ大阪が優勝すると4枠目が割り当てられる可能性があります。
出場権が拡大(ストレートイン3枠+プレーオフ2枠)した場合どうなるでしょうか。
プレーオフ出場権の2枠をどう割り当てるのかです。(※2025-2026シーズンはなし) 順当に考えると2025年J1リーグ4位(サンフレッチェ広島)・5位(ヴィッセル神戸)です。
しかし、鹿島アントラーズがJ1百年構想リーグを優勝した場合、J1百年構想リーグの成績が一切反映されないことになってしまうので、J1百年構想リーグの準優勝チームに割り当てるのはどうなのか、それとも天皇杯優勝チームのFC町田ゼルビアを繰り上げるのか、などシーズン移行期ならではの混乱があります。ただそれらの可能性は相当薄いものと考えて良いでしょう。
- J1百年構想リーグ優勝チーム(未定) or 2025年J1 3位(京都サンガF.C.)※J1百年構想リーグ 鹿島アントラーズ or 柏レイソル優勝の場合
- (プレーオフ)2025年J1(京都サンガF.C.) 3位 or 2025年J1 4位(サンフレッチェ広島)※J1百年構想リーグ 鹿島アントラーズ or 柏レイソル優勝の場合
- (プレーオフ)2025年J1 4位(サンフレッチェ広島) or 2025年J1 5位(ヴィッセル神戸)※J1百年構想リーグ 鹿島アントラーズ or 柏レイソル優勝の場合
結論として名古屋グランパスがACLE 2026-2027に出場するためには、ヴィッセル神戸を逆転して、EAST1位に勝って優勝するしかありません。
[残り試合の期待追加勝点]
名古屋: 11.1772
神戸 : 15.9312
[最終勝点条件の確率]
名古屋が神戸を勝点で上回る確率 : 1.551250%
名古屋が神戸に勝点で同点以上となる確率: 2.703473%
優勝確率は清水戦の勝利で1.55%まで上がりました。
1%以上あるんです。「絶対にあり得ない」ものではありません。応援しがいはあります。
このJ1百年構想リーグで優勝できなくても、ここで追い込めたことは良いチームの財産になるはずです。徐々に名古屋グランパスの完成度は向上してきています。
まずは今シーズンの逆転優勝、それが果たせなくても2026-2027シーズンでこそ、優勝、そしてAFC Champions League Eliteの出場権を獲得できるように頑張って応援していきましょう

