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【ショート】ミシャの守備に対する意識はどうなの?&シュートの話の続き #mond_grapodotnet #grampus

【ショート】ミシャの守備に対する意識はどうなの?&シュートの話の続き #mond_grapodotnet #grampus

mondに寄せられた質問に答えます。

今日のお題「ミシャの守備意識」
今日のお題「ミシャの守備意識」

ミシャの守備の課題を整理する

守備に課題がないとは私も思っていません。6試合で11失点ですからね。

ただ「ミシャの守備意識が変わったか」という聞き方だと、ちょっと答えづらい、というのが正直なところです。 ミシャのやり方は元々、そもそも相手から奪って速い攻撃をしかけることが基本。奪うという前向きの守備の意識は強いんです。 ただこちらが攻めてるときに奪われたり、人を捕まえに行って剥がされたら一気に穴が空くわけです。

たぶんミシャはもっと攻撃をうまくやって奪われる回数が減れば問題ないと思ってると想像します。 もちろんミスなどにより、奪われることはゼロにできないので、その結果失点する可能性は高まります。

たとえばサンフレッチェ広島戦の1失点目は押し込まれて稲垣と高嶺がPA付近まで吸収され、その手前のスペースを使われた形でした。2失点目と3失点目はカウンター起点です。守る気がなくて失点したわけではなく、前に出たあとの戻りが間に合っていませんでした。後半遅い時間に失点が集中しているのは体力的な問題が大きいのかもしれません。

広島時代も浦和時代も札幌時代も、失点は多いがそれを上回る得点で勝つモデルでした。意識の高低ではなく、そういう作りになっているという話です。問題は2026年9月8日の記事にあるとおり、攻撃がミシャの思うとおりになっていないところなんだと思います。

実際同じ11失点の鹿島は13得点を取って勝ち点12の3位にいます。名古屋は7得点で勝ち点6の14位にいます。ゴール差が順位差を付けています。ミシャのモデルは失点を上回る得点が前提なので、そこが出ていない今は守備の数字だけが悪目立ちする状態だと見ています。

これも2026年9月8日の記事で書いたとおり、攻める回数はリーグ4位です。そこでシュートに行けていないので相手ボールになり、カウンターの餌食になっているわけです。

「もっとシュートを打て」は正しいのか

2026年9月8日の記事で、30mエリア侵入4位、ペナルティエリア侵入6位なのにシュートが11位ということを取り上げたところ、「もっとシュートを打って欲しい」という声が多く寄せられました。

攻撃関連スタッツの変化
攻撃関連スタッツの変化

その背景にはサンフレッチェ広島戦があると思います。シュート4本、3対0で敗れました。その試合が大きく影響しているのだと思います。

なかなかシュートが飛ばない試合に苛立つ気持ちはよく分かります。ただ、シュートを打つという行為にはコストがかかっています。そこを踏まえないと、「もっと打て」という要求がチームを弱くする方向に働きます。

それでもなぜ、前の節で「シュートで終われないとカウンターの餌食になる」と書いたかと言えば、シュートで終わるということは、枠を外れれば相手GKのゴールキック、ブロックされればそこからカウンター。少なくともボールを失う位置は相手のペナルティエリア付近になります。そこからなら自陣ゴールから十分な距離があり、ミシャサッカーで何回もみたショートカウンターでゴールを獲られるシーンに繋がる可能性は低くなります。

ただ逆の作用もあります。「もっと打て」という要求がチームを弱くすることになる理由は、シュートは攻撃を終わらせることになるからです。ゴールが決まらなければ、それまで何本パスをつないで相手を動かしていても、1本のシュートで全部ゼロに戻ります。ボールを持っている間、相手は点を取れません。その状態を自分から手放す判断がシュートです。

だから問われるのは本数ではなく、どこから打ったか・どう打ったかになります。

データ分析の世界には期待ゴール(xG)という指標があります。過去の膨大なシュートから、その位置とその状況で何割がゴールになるかを計算したものです。ペナルティエリアの外から打つミドルシュートは平均でおよそ0.03。33本打ってようやく1点という計算です。ペナルティエリアの中、ゴール正面まで運べれば0.15から0.3程度まで上がります。同じ1本でも10倍近い差があります。25mの位置から10本打つより、エリア内に1回入り込むほうが得点には近い、ということです。

第5節の広島戦の数字を見てみます。シュートは広島16本に対して名古屋4本。ここだけ見ると一方的です。ただxGは広島2.137、名古屋0.745でした。1本あたりに直すと広島0.13、名古屋0.19。打った1本の質では名古屋のほうが上回っています。闇雲に本数を増やしていたら、この数字は逆に下がっていたはずです。

一方で、この試合のペナルティエリア進入は両チームとも14回で同数でした。同じ回数エリアに入りながらシュートが4本しか出ていないのは事実です。入った先が浅い位置で中央まで運べていなかったのか、判断が遅かったのか、これは映像を見ないと断定できません。ただ、打てる位置まで来ているのに撃たなかった場面があったのなら、そこは批判されて当然です。「打てるのに打たない」は期待値を自分から捨てる行為で、エリア内でフリーなのに横に預ける、GKと1対1で持ち直す、こういう場面は擁護できません。

それと、グランパスファミリーなら誰しもわかっていることを蛇足にさせてください。そう、ミドルシュートが完全に無駄かというとそうではありません。遠目から打つ姿勢を見せると相手のブロックが前に出てきて、その背後にスペースが生まれます。こぼれ球やCKにつながることもあります。xGはこの副次的な効果を測れません。引いて固める相手を動かす入口として撃つミドルには意味があります。狙いを持って選んでいるかどうかの差です。

なので、試合を見るときにシュート本数だけを数えても、チームの状態はあまり見えてきません。ペナルティエリアに入った回数と、そこからシュートまで到達した回数。この2つを並べると、運べていないのか、運べているのに最後に打てる形を作れていないのかに分かれます。名古屋がいま抱えているのは、たぶん後者に近い問題です。

最後に

シュートを打たなすぎてもダメ、シュートを闇雲に打つのもダメ、変に崩しを意識しすぎて、打てるときに打たないのもダメ。本当にサッカーって難しいですね。だからシュート撃てーーって言っちゃう人の気持ちもわかります。

ミシャが監督な以上は少なくともシュートで終われるような崩しができないとダメなんだと思います。

もう少し得点を挙げたいですね・・・

About The Author

グラぽ編集長
大手コンピューターメーカーの人事部で人財育成に携わり、スピンアウト後は動態解析などの測定技術系やWebサイト構築などを主として担当する。またかつての縁で通信会社やWebメディアなどで講師として登壇することもあり。
名古屋グランパスとはJリーグ開幕前のナビスコカップからの縁。サッカーは地元市民リーグ、フットサルは地元チームで25年ほどプレーをしている。

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