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2019年J1リーグ第24節横浜Fマリノス戦ミニレビュー:『あの状況』を考えてみる

1-5。いやあ、まあ、やっちまった敗戦でした(;^_^A

現地観戦していて思わずウッとなり、素数を数えたりして自分の心を繋ぎとめた夜。現地、僕の後ろの座席で観戦していた横浜サポご夫婦(多分)の旦那様が、横浜の得点の度に漏らした

「いやぁ~たまらんなあグフフwww」

的な独り言、僕のメンタルを容赦なく抉ってきました。いや、そっすね………嬉しいですよね、わかる、わかるよ。なお僕の隣にも横浜サポのお姉さま(すごい美しい方だった)が観戦されていて、その方も横浜ゴールの度にコッソリ小さくガッツポーズをされていて、羨ましかった………。チックショー今に見てろよと、僕は一人、思わず拳を握り締めたのです。

試合については、文句もあるけど、負けに至った経緯はともかく、大量点差となってしまったのは正直仕方ないところもありました。戦術どうこうと言うか配置の妙みたいなのはきっと横浜方面から色々出てくるだろうから、このレビューでは『ああなったらどうすべきか』という事にフォーカスしてみましょう。

数的不利となって、しかも3点差になった後にやるべきこと

57分に宮原和也が退場となる反則を犯し、10人対11人の『絶対的数的不利』となってしまったグランパス。しかもその反則によって相手に与えられたPKを決められ、60分に0-3と『3点ビハインド』に。はっきり言ってしまえば、この時点で勝利の可能性はほぼ0%になりました。(調べたことないけど、世界中のプロサッカー史上でも、数的不利&3点ビハインドから勝った例って、本当にごく稀だと思う)

勝つ可能性がほぼ無い状況下で、ではチームはどうすべきか? どう振舞うべきか? 大きく分けて二つの選択肢が考えられます。

割り切るか、諦めないか

60分時点で、勝つ可能性がほぼ無い、もっと言えば追いついて引分けに持ち込むことすら難しい状況に追い込まれたグランパス。言い換えれば、『残り30分(+AT)、負けを前提にしつつどう戦うか』と言うことになります。

割り切って勝ちを捨てつつ被害を最小限に抑える

選択肢その1。もう勝てないんだから、それ以上、被害が拡大しないようにする。具体的にはこんな内容になるでしょう。

1.得失点差の悪化を防ぐ

攻撃に出ず、ゴール前を固めてとにかく失点しないことを第一にする。あわよくばなんとか1点でも得点して、得失点差が悪化しないように、できれば1点でも良化させる。

2.怪我予防

選手にある程度『流したプレー』をさせ、怪我やコンディション悪化を予防する。

3.若手お試し起用

どうせ勝つ可能性がほぼ無いので、普段なかなか試合に出られない若手を交代で入れてプレーさせてみる。

勝ちを諦めない

選択肢その2。実際のヤッヒーの選択はこちらでした。

1.あくまで追いつくために守備のリスクを高めてでも攻撃する

宮原の退場後、前田を下げて太田投入。3-4-2のフォーメーションとなり、誰がどう見ても後ろが薄いとわかるけど、それでも追いつけ・追い越せの攻撃をする。それが実ったジョーのゴールではありました。

2.そもそも自分達が攻撃してれば失点しない(理想)

ボールを失って攻撃が途切れた後のカウンターで沈められましたが、それでもボールを握ってる内は失点しないのは確か。引き篭もり守備に慣れてないチームでもあり、失点しないために自分達でボールをコントロールしようというのは『いつも通り』。

結果はともかく諦めなかったことを称えたい

勝ちを捨ててしまえば、ひょっとしたら0-3のまま終わっていた(1-5よりは得失点差的にマシ)かもしれないし、或いは唐突に1点くらい返して1-3とかで終わっていたかもしれません。和泉や吉田が脚を攣ることもなく終わっていたかもしれません。しかし、ヤッヒー・グランパスは『勝ちを諦めない』と決断しました。結果として1-5で敗北したけど、試合を捨てなかったその姿勢・決断に何より拍手を送りたいですね。プロなんだから、諦めるのは、諦める以外の全ての選択肢が無くなってからにして欲しいから………。

1敗は1敗でしかない

やっちまった得失点差-4の敗戦。選手・ファン・ファミリー全体にとってきっとメンタル的に良くない敗戦でした。されど1敗は1敗。得失点差は良いに越したことないけど(去年の残留はまさに得失点差によるものでしたし)、優先順位としては勝点>得失点差です。まずは一つでも多くの勝点と、一つでも上の順位を目指して、色々と立て直して頑張って欲しい。次は相性的に横浜よりもよっぽど厳しそうな東京が相手です。今度こそ満員の瑞穂が勝利の歓喜に酔いしれられますように。

最後に:できるようになって欲しいこと

横浜のカウンターは実に見事でした。一方、グランパスにもシャビエルや前田等、スピードのある選手がいるはずなのに、どうにもカウンターが上手くいかなかったですよね。その違いは、主にカウンター時の選手配置がデザインされているかどうかの違いだと思われます。例によって型に嵌めることはしないであろうヤッヒーに、今更そこをやれとは言わないけれど、カウンターの練習もして欲しいなあと。考えてみれば、去年、夏場のカウンター攻撃を支えた相馬はいません。ベンチに相馬並みのスピードを持つ選手もいないので、であればあとはジョー、シャビエル+前田、和泉等のコンビネーション次第。押し込んで崩すだけではなく、カウンター時の崩しもできるようになればチームももっと上に行けるはずです。チームの更なる成長に期待しましょう。
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