グラぽ

名古屋グランパスについて語り合うページ

メニュー

#佐藤瑶大 はポジションを掴めたのか? #grampus

名古屋グランパスの懸案は左CBと左WB、と連敗の時期に書きました。

その左CBでは佐藤瑶大選手(以降敬称略します)が2戦連続で先発しています。

ファジアーノ岡山戦では途中で右CBに配置換えされるなどありましたが、アビスパ福岡戦では左CBのまま87分出場。勝利に貢献しました。

上記の記事で、左CBに求められる要素として、以下を挙げました。

  • 素養①:圧倒的な「攻撃性能」と「チャンスメイク能力」:超長距離かつ高精度のフィード能力(プレースキック含む)
  • 素養②:「運ぶ」能力とフィニッシュへの関与:レーンを跨ぐ攻撃参加とフィニッシュ精度
  • 素養③:広大なスペースを守り切る対人能力(デュエル):1対1の絶対的な強度とスプリントバック能力
  • 素養④:ビルドアップの「安定化装置」としての機能:ミスをしない技術と冷静な判断力
  • 素養⑤:「センターCB」から「ボランチ」への可変能力:戦術的知性とポジショニング
  • 素養⑥:守備統率とカバーリングエリアの広さ:予測力とインターセプト技術

記事では、中央を藤井陽也と争っていた佐藤瑶大は候補に入れていませんでしたが、昨年同様、本来のポジションではない左でチャンスを掴もうとしています。

求められる要素をどれくらい満たしているのか見てみましょう。

データで検証する

守備系の素養

まず守備系の素養についてチェックしてみたいと思います。

⚽ 守備指標

岡山戦

福岡戦

原福岡戦

守備機会数

7

9

5

タックル(成功数)

2 (2)

1 (1)

1 (0)

インターセプト

1

3

0

クリア

4

4

4

シュートブロック

0

1

0

ボールリカバリー(回収)

3

5

4

地上戦デュエル(勝利数)

3 (3)

3 (2)

4 (3)

空中戦デュエル(勝利数)

5 (3)

11 (11)

4 (4)

ファウル

0

0

0

ドリブル突破された回数

0

1

1

シュートにつながったエラー

0

0

0

岡山戦でのデュエル勝率は75%、福岡戦に至っては92.8%という数値でした。対人能力は間違いないといって良いでしょう。

守備への切り替えの速さを示すスプリントバックは15回。スプリント数は岡山戦・福岡戦ともに10回です。75%がスプリントバックなのも評価が高いと思われます。

スプリントバック指標(被ポゼッション時のスプリント回数)
スプリントバック指標(被ポゼッション時のスプリント回数)

2試合出場でこの数値は5試合相当で37.5回。トップの稲垣に並びます。

予測力の点では、福岡戦のインターセプト3回はミシャに刺さったのではないでしょうか。

カバーエリアについてはもともと佐藤瑶大は幅広いエリアを守れる選手です。

佐藤瑶大のヒートマップ変化
佐藤瑶大のヒートマップ変化

2025年に比べて、より前方に10mくらいヒートマップが伸びていることがわかります。

これがボールリカバリー(こぼれ球奪取)が増えている理由と思われます。

パス系の素養

パスについてはミシャがものすごく重視しているところだと思います。

⚽ パス指標

岡山戦

福岡戦

原福岡戦

アシスト

0

0

1

キーパス(シュートにつながったパス)

0

3

1

決定機創出

0

0

1

クロス(成功数)

0 (0)

2 (2)

2 (0)

パス成功数

53/69 (77%)

49/63 (78%)

39/52 (75%)

敵陣でのパス(成功数)

27/38 (71%)

24/31 (77%)

24/30 (80%)

自陣でのパス(成功数)

26/31 (84%)

25/32 (78%)

15/22 (68%)

ロングボール(成功数)

5/13 (38%)

2/6 (33%)

2/5 (40%)

岡山戦・福岡戦ともに良い数値が出ています。シュートに繋がったパスが出せているのも高評価のはず。あとは決定機創出ができるようになるともっと良いでしょうね。

福岡戦では右脚クロスが目立ちましたがこれもアピールポイントです。

岡山戦はロングボールが多すぎますが、そこは福岡戦で改善できているところです。

ポゼッション・ドリブル系の素養

パス以上に重要なのが攻撃参加とポゼッションがどれくらいできるかどうかです。

⚽ ポゼッション・ドリブル指標

岡山戦

福岡戦

原福岡戦

ボールタッチ数

79

81

69

タッチミス(コントロールミス)

0

1

2

ドリブル(成功数)

0 (0)

0 (0)

2 (2)

被ファウル(ファウルを受けた回数)

1

1

0

ボールロスト(ボールを失った回数)

16

16

17

ボールキャリー総距離(ボールを運んだ合計距離)

163.8 m

93.4 m

101.9 m

ボールキャリー(ボールを保持して運ぶ動き)

15

13

14

前進総距離(ボールを前方へ進めた合計距離)

113.5 m

32.7 m

21 m

ボールキャリーの距離も回数も多いのに、ドリブルの回数が少ないという状況です。

一見矛盾しているように見えるのですがどういうプレーだとこういうデータになるのでしょうか?

「キャリー(運ぶ)」と「ドリブル(抜く)」は全く別のプレーとして明確に区別されているからこういうことが起こります。

ボールキャリーはボールを足元に持ち、コントロールしながら移動することです。目の前に相手がいなくても、フリーなスペースをドリブルで進めば「キャリー」としてカウントされ、その距離が加算されます。

一方でドリブル(Take-onsと呼ばれることもあります)は、「相手選手に1対1を仕掛け、抜き去ろうとするアクション」を指します。

どういう選手・プレーでこのデータになるかというと一番このデータになりやすいのが、ビルドアップが得意なセンターバックです。最後尾でボールを持ち、前線の空いているスペースにするするとボールを運びます(高いキャリー数と距離)。しかし、ボールを奪われると即失点につながるポジションなので、相手のFWに1対1のフェイントを仕掛けて抜き去る(ドリブル)ことは滅多にしません。

確かに福岡戦でもそういうところを仕掛けるところはあまり見られませんでした。

前線に運ぶところ、クロスにいくまではできていました。ここはミシャへのアピールポイントになると思われます。

結論と課題

少なくとも、データの上では佐藤瑶大は申し分のないプレーを見せたことがわかりました。

ただ一方でミシャ式らしいプレーへの課題も見えています。

シュートへの関与

ミシャ式ではサイドCBがゴール前に飛び込んでシュートに至るというシーンが多く見られます。福岡戦でもPA内で原輝綺が流れの中からゴール前に位置してシュートを放つようなシーンがありました。

こういったプレーが出せると、よりポジションを盤石にできるはずです。

ロングボールの精度

ミシャはロングボール一辺倒のプレーは好みませんが、ロングボールそのものを否定しているわけではありません。ロングボールが効果的なロングカウンターのシーンであれば喜びますし、過去のビデオでもそういうシーンで喜んでいます。

岡山戦ではロングボールがとても多く、また成功率も低かった。これはおそらくなにか言われた形跡があります。福岡戦ではかなり減りました。

いいロングボールを持っているので、その精度を是非あげて「必殺技」に昇華してもらいたいものです。

トップスピードを上げる

佐藤瑶大選手のトップスピードはデータのある選手のなかで下から3番目です。

トップスピード
トップスピード

スプリントバックはしてくれているので、そこで千切られてしまったら勿体ないです。

そこをどう改善していくのか。トレーニングで1km/hを上げることはできそうです。山中亮輔・徳元悠平と並ぶくらいの数値を是非出して貰いたいものです。

これからの進歩に期待しています!

About The Author

グラぽ編集長
大手コンピューターメーカーの人事部で人財育成に携わり、スピンアウト後は動態解析などの測定技術系やWebサイト構築などを主として担当する。またかつての縁で通信会社やWebメディアなどで講師として登壇することもあり。
名古屋グランパスとはJリーグ開幕前のナビスコカップからの縁。サッカーは地元市民リーグ、フットサルは地元チームで25年ほどプレーをしている。

Leave A Reply

*

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Share / Subscribe
Facebook Likes
Posts
Hatena Bookmarks
Evernote
Feedly
Send to LINE